医療通訳士に最も求められている知識

ビル

医療通訳士に求めらている知識の中で重要なのが、患者背景と多文化に関する知識と理解です。
その内容は患者やその家族などの生活背景や患者の出身国や地域の文化、またその国や地域の医療、支援機関や団体に関する知識になります。
在住外国人は在留資格によって生活が規定されるところがあり、言葉の壁や文化の違い、医療事情の違いによって困難に直面し、戸惑いが起こりやすくなっています。
たとえば、医療通訳を行う中で、離婚によって日本人の配偶者等の在留資格を失うことをおそれて、ドメスティックバイオレンスに耐える国際結婚の患者などもいます。
あるいは病棟での食事では宗教上の戒律から豚肉や牛肉を食べられない人には特別な配慮が必要となり、そのことを医療機関側に理解してもらえるよう話さなければならないわけです。
そこで、専門的な知識は必要ないですが、在留資格については入国管理局のパンフレットの確認をする必要があり、文化の違いについては、異文化コミュニケーションに関する文献などを一読しておくことも大事になります。

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